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なおと世界一周旅日記  Vol.99  「スラム街の子供達と」

3/14 (日)        in アスンシオン(パラグアイ) 

旅をしていると、特別な事が何も起こらない日もあれば、
実に 「濃い〜〜〜!!」 一日もあるわけで、
今日は、後者の方の物語をお届けしたいと思います。

目次のようなものを書いてみるとしますれば、このようになります。
 (1)焼肉
 (2)警察
 (3)スラム街の子供達
 (4)福田健二
 (5)考察

アスンシオンに来て、美味しい韓国焼肉料理の噂を聞きつけました。
早速、メルカド(マーケット/南米でのメルカドは安いぼろい商店街と
いった感じで、どこの町にもある)の近くまで行ってみましたが、
まずは、その焼肉屋がどこにあるのか?という情報収集が必要でございまして、通りを見回しますと、向こうから、わたくしと同じような
東洋の顔をした老夫婦がこちらに歩いて来まして、
これはラッキーと、場所を尋ねたところ、韓国人でありまして、
韓国人なのに、日本語がペラペラでありまして、
かつて日本統治時代に教えられた言葉と推測されまして、
それはそうと、焼肉屋までわざわざ連れて行ってくれる程親切でありまして、
夢の焼肉屋にたどり着くことに成功いたしました。
そして、馬鹿安い値段で、たらふくのお肉ちゃんや、
焼肉の周りをとりまくキムチや、小魚などの韓国料理を堪能いたしました。
おいしい!!南米のパラグアイで、まさかこんなに
おいしい韓国の焼肉を食べられるとは、夢にも想っていなかったので、
つくづくその幸せな時間をかみしめました。

その帰りに、次の町ボリビア・サンタクルズへのチケットを
購入するために、バスターミナルへ寄りました。
そのバスターミナルから、泊まってる宿までローカルバスで帰ろうと、
バス停でバスを待っていた時のことであります。
警官が二人、歩み寄って来ました。
そしてどうやら、パスポートの提示を求めているようです。
パスポートは、持ち歩くのは危険であるため、コピーしか携帯しておりません。
すると、パスポートを持っていない事は悪い事だ、と、
意味の分からないこじつけをおっぱじめました。
署まで来いと言い出すのでした。
その警官の雰囲気からあやしさをぷんぷん感じました。
ただ、暇つぶしに、警察であることを振りかざし、外国人をいびり、
お小遣いを稼ごうとしているのだなと、察しました。
仲間の警官を呼び、いつの間にか、その数は6人になっていました。
これは、ついて行ったら、間違いなく不利な状態になると判断し、ごねにごね、
パスポートなら、宿にあるから宿までついて来いっと、言いました。
初めは彼らも了解していた筈だったのですが、俺らがパトカーに乗り込むと、
急に宿の方角ではなく、警察署があるであろう方向に向かおうとしたのです。
大声を出し、車を止めさせ、ドアーを開けさせて、パトカーから飛び降りました。
そして大きな声で、ごねくり返しまして、逃げて参りました。
そのタイミングは、絶妙だったらしく、彼らも追ってこずに
パトカーで立ち去っていきました。
時に相手が警官であろうと強引さが必要であります。
弱さをみせては、つけ込まれるだけです。
南米には、悪い警察官がたくさんいる噂をよく耳にします。
このあいだ会った旅人からは、コロンビアで理由もなく、警察7人に署内で
ボコボコにされ、鼻の骨を折られ、病院に直行した話を聞きました。
他にも、お金を請求される話もよく耳にします。
もし、あのままおとなしくパトカーで連れて行かれていたら、
間違いなく面倒なことになっていたでありましょう。
そのあたり、もう自分の直感を信じるしかありませぬ。
一番信用したい警察がこのざまです。
誰を頼ればよいというのでしょう・・・。

無事に宿に戻った後、大統領官邸の裏にありますスラム街
(この位置関係・・・すごい町です)に、行きました。
すると、子供たちが裸足でサッカーをしていたので、すぐ、わたしも靴を脱ぎ、
一緒になってボールを追いかけました。
どんな貧しいスラム街でも、必ずちょっとしたスペースに
木のゴールを立てたサッカーコートはあります。
子ども達は、その苦しい生活を感じさせないくらい楽しそうで、
屈託の無い笑顔で、走り回っております。
そこのスラム街は、犯罪の多い危険な地域と言われている所だそうです。
しかし、サッカーを子供達と一緒にしているということは、「外者」ではなく、
突如として「内者」として扱われるので、危険なことなどは無く、
むしろ子供とも大人ともすぐに仲良くなれます。
サッカーとは偉大なり。
観光客や、旅人がスラム街を面白半分で見学に行って、犯罪に遭うケースを
よく聞きますが、それは、「よそ者」だから被害にあうのです。
地元の人達と一緒に、サッカー、あるいは音楽を楽しむことをお勧めいたします。
そこに芽生える仲間意識が、あなたを安全へと導きます。
(それでも奥の奥は緊張感を絶やさずに)

その夜、この長い一日の締めくくりとしまして、サッカーの試合を観に行きました。パラグアイのプロ・リーグですが、特別な思いでスタジアムに向かいました。
それといいますのも、ホームチームのグアラニに、
名古屋グランパス・エイトやFC東京でプレーしていた日本人プレーヤー
「福田健二」がいるという情報を、聞いていたからです。
やはり、海外で頑張っている日本人を、心の底から応援したいものであります。
ところが、試合が始まっても、福田健二はベンチにいました。
先発ではありませんでした。
むむ? 
これは、ロンドンで観に行ったフルハムの試合の稲本と
同じことになるのでは?っと、不安になりました。
ですから、ハーフタイムには、地元のサポーターを引き込み、
「福田!出せ!」コールを、馬鹿に目立つようにやりました。
ウォーミング・アップをしていた福田健二も、嬉し笑いと苦笑いの
混ざった笑顔で、わたくしたちに、手を振って下さいました。
すると、僕らの大騒ぎが実ったのか、後半から福田健二が登場したのであります。
0−1で負けておりましたので、絶好の見せ場であります。
福田の活躍で、逆転だ! そう信じておりました。
しかし、物事は、すべて上手くいくわけではありませぬ。
あれよ、あれよという間に、3失点をくらって、0−4になった時には、
バックスタンドで一緒に応援していた地元サポーターの9割が
帰ってしまいました。
あきれ、憤慨した模様です。
その後も2点を追加され、散々たる敗北となりました。
福田も全くキレが無く、見せ場を作れず仕舞いでありました。
時々いいプレーもするのですが、基本的にボールから目が離れる事が
多いように見受けられました。
ワンプレーで止まってしまい、次のプレーのアイディアに乏しいのです。
マークを外しきれずに、フリーでボールをもらうことがないのです。
まあ、まだまだ修行ですな。
応援しております。
異国で独り戦っているサムライよ!

会う旅人、会う旅人、みんなが口をそろえて言う。
パラグアイは見所は何もない、通るだけと。
しかし、自分でふたを開けてみると、楽しい思い出がたくさん出来ました。
見所は、自分でつくるものであります。
相変わらず、いいモチベーションで旅をさせていただいております!
結局、どこへ行くか?よりも、誰が? どんな気持ちでいくか?
(他にも誰といくか、いつ行くか、どんな健康状態で行くか?等も
勿論関係してきまするが・・)ということであります。
感性の泉を枯らさぬよう、この旅を駆け抜けたいと思っております。
なおと、まだまだ元気であります。
チャオ!

P.S.
ちなみに、パラグアイの女の子はきれいな子が多く、
この旅中、フランスに次ぐ現在2位の美人国でありました。


         生きてこそ☆なおと


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