なおと世界一周旅日記 Vol.38 「ジャッキー」
10/21(火) in ダハブ(エジプト)
ジャッキー。
タイトルにしてしまう程、俺にとって強烈な人物である。
スーダン人で、ドレッドヘアーの黒人で、俺のダイヴィングのインストラクター、
つまり先生である。
まじで、厳しい先生なのである。
その厳しさは、筆舌に尽くし難いのだが、あえて、カタカタ4文字で表すなら、
「ス パ ル タ」である。
ここダハブには、日本人インストラクターもいるが、やや値段が割り増しということと、英語の勉強も兼ねて、違うダイヴィングセンターで、申し込んだ。
ただ、生命に関わる大事な知識。
英語だけの説明では不安である。
そこで、申し込んだダイヴセンターには、けいこさんとという、ダイブマスター見習い中の日本人の方がいて、その方が、ずっと付き添ってくれ、通訳やら説明やらをしていただけるはず・・・・・だったのだが・・・・・。
結局、最後まで、けいこさんとは、都合が合わずで、英語による説明と授業で、
アドヴァンスまでのライセンスを取得したのだ。
気合いと根性で。
日本語でさえ、難しいのに、英語の専門用語が飛び交い、
もうほんといっぱいいっぱいな、なおちゃんであった。
ライセンス取得には、机上での授業と、水中での実技レッスンが必要だ。
正しい知識と、水中でのあらゆるトラブルに対応できるようなスキルを
身につけていく。
こうして、いろいんなことを覚えていくにつれて、4年前のタイでの体験ダイヴィングのことを思い返すと、本当に危険であったと思う。
2、3時間の簡単な講習だけで、何の知識もないまま、すぐ海の中に潜った。。
もし、あの時、何かのトラブルが起こっていたら、
完全、パニック・ダイヴァーと化していたに違いない。
ところで、ジャッキーの話をしてみよう。
見た目は、ノリのいい黒人のドレッド兄ちゃん。
ところが、ふたを開けてみると、ダハブでも噂に名高いスパルタ教師。
講習を受けている時、蓄積された疲れから睡魔が襲う。
寝てはダメだ。分かっていながらも・・・zz・・おーっと、危ない。
ダメ、ダメ、頑張れーなおと!!
ジャッキーが黒板を使って一生懸命説明してくれ・て・・zz・・・
危ない。
危ない・・・・zzz・・・・
しまった!
3秒程であっただろうか。意識が飛び、身体がピクっとなった。
教室の空気は完全凍り付いている。
ジャッキーが、獲物を見つけたライオンのようなすごい形相で、
こっちをじーっと睨み付けている。
言葉はない。
こ、こわい。
ご、ごめんなさい。。。
も、もう寝ません。
しばらくするとようやく、何も言葉を放たず、また黒板に向かい、
説明を始めた。かつて中学生の時の厳しい先生の授業の時以来の
懐かしい緊張感である。
水面や水中のレッスンの時も、少しでも理解していなく、間違った事をすると、
「あー、なんて、ステューピッドなんだ!!
何してるんだ!!!おまえは!!うわーー、わかってないのかー。
うわー、日本人はいつでもスマート(賢い)と思ってたが、
うわー、おまえは、日本人のイメージを悪くしたーーーー。
うわーーーーーーーー・・・・」
のような、すごい怒られようである。
ボロクソに言われる。
久しぶりにこんなに人に怒られた気がする。
あるエキササイズで、一度、パニックに陥った事があった。
もうライセンスをとるのを止めようと思った事件が。
ダハブより ドレッド・ブラザーズ★なおと
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